灯す

第4部 五輪の価値(6)大会の華 新時代

極める美 五輪憲章を体現

 古代ギリシャ人は、鍛え抜かれた裸体とそれが生み出す技を神にささげたという。「美は善」。古代人が神聖なオリンピックに込めたその精神は、現代の五輪にも息づいている。

                  

 「シンクロの井村です。あ、今はアーティスティックでしたっけ」

 アーティスティックスイミング(AS)日本代表のヘッドコーチ、井村雅代(69)は、今でも冗談半分で言い直すことがある。

 国際水泳連盟は2017年の総会で、シンクロナイズドスイミングの種目名を「アーティスティック(芸術的な)スイミング」に変更することを決めた。「シンクロ」は1973年の第1回世界選手権から実施。五輪には84年ロサンゼルス大会から採用されている。国際オリンピック委員会から、ソロや混合種目では「シンクロナイズド(同調した)」の表現がそぐわないとの指摘があったとされ、賛成多数で承認された。

水上の「観劇」に

 とはいえ、変更されたのは名称だけで、同調し、潜り、ジャンプして水上で舞う、といった競技内容が変わるわけではない-。関係者の多くがそう思っていた。しかし、「アーティスティック」は間もなく実体を伴うことになる。

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