灯す

第6部 集う(3)架空の場所に集う バーチャルが「集まる」を変える

 集う、とは「人々が特定の物事をするために集まる」(広辞苑)こと。

 そんな言葉の定義さえ変更を迫られかねない事態が、新型コロナウイルスの感染拡大をきっかけとして、目の前に現れようとしている。

                  

 8月、新潟県長岡市のスポーツサイクル店。店長の遠藤健太(39)は、店の片隅で懸命に自転車をこいでいた。

 一見すると室内でのトレーニング。しかし、これは遠藤が主催し、約40人が挑んだバーチャル自転車レース「新潟選手権」の一場面だ。自転車には、後輪の代わりにペダルをこぐ力を速さに変換する装置が付いており、米ズイフト社が開発した専用ソフトが入ったパソコンに接続すれば、他の場所にいる参加者と、仮想空間でレースができる。