偏西風

大谷卓 奈良・老舗から吹く風 「学びの型」で輝く日本に

奈良の老舗工芸メーカー社長からサッカーの奈良クラブ社長に転じた中川政七さん
奈良の老舗工芸メーカー社長からサッカーの奈良クラブ社長に転じた中川政七さん

 創業300年を誇る伝統工芸の老舗「中川政七(まさしち)商店」(奈良市)十三代目社長(現在は会長)だった中川政七さん(45)は異色の実業家だ。家業の業態を転換し、綿の蚊帳生地を縫製した「花ふきん」などの生活雑貨を次々とヒットさせ、売り上げを13倍に伸ばした。全国の工芸メーカー再建にも取り組みつつ、昨年10月、サッカークラブ「奈良クラブ」社長に転じ、「サッカーを変える 人を変える 奈良を変える」というビジョンを掲げる。伝統工芸とサッカー。そこには日本社会のありようを変える可能性を持つ「考え方」が貫かれていた。

 ◆分野・時代問わず

 それは、分野を超えて通じる「学びの型」というスキル。仕事、勉強、サッカーなど、あらゆることを学ぶ際に必要な手順のようなものだが、「自分の中に持っておけば、今後どんな時代が到来しても対応できる」と中川さんは言う。