偏西風

企業と道徳、説いた渋沢栄一 経営指針の潮流、明治に喝破 粂博之

 ESG、CSV、SDGsといった略語が会社案内の冊子に増殖している。目先の利益ばかりを追わずに社会に貢献する企業を目指す-という決意の表れだ。これらのアルファベット群を指針とする経営は世界的なトレンドとなりつつあるが、実は「近代日本資本主義の父」と称される渋沢栄一の教えと重なる。今年、生誕180年の渋沢。その言葉は今も生きている。

株主よりも…

 「米国の資本主義が変わってきた」。関西経済連合会の松本正義会長(住友電気工業会長)は2月初旬、京都市で開かれた関西財界セミナーで、出席した経営者らに語りかけた。「米国企業は動き出すと早い」。取引先選別や投資判断の基準が変わるかもしれず、日本企業も備えるべきだ、との警鐘だ。