偏西風

選抜中止 遅かった決断 高野連、独自路線でいいのか 北川信行

 兵庫県西宮市の甲子園球場=3月4日
 兵庫県西宮市の甲子園球場=3月4日

 新型コロナウイルスの感染拡大を受け、19日に開幕予定だった第92回選抜高校野球大会が中止となった。主催者である日本高等学校野球連盟(日本高野連)と毎日新聞社は無観客での実施を模索していたが、「選手の安全、健康を最大限重視し、不安を払拭(ふっしょく)できない」(日本高野連の八田英二会長)として開催を断念した。他の高校スポーツの全国大会が取りやめとなる中、「高校野球だけ特別なのか」との批判も出ていた。結果的に他競技と同調した今回の決定は、高校野球のあり方を変えるきっかけとなるかもしれない。

 ◆「球児の夢実現のため…」

 批判の矛先が向いたのは、4日の運営委員会と臨時理事会で大会の通常開催を断念しながら、無観客か中止かの判断を11日の臨時運営委員会まで先延ばししたこと。この時点で、全国の小中高校などが臨時休校の措置を取り、他の部活動は休止中。全国高等学校体育連盟(高体連)に加盟する他競技の全国大会もほとんど中止となっていた。「もう1週間、球児の夢の実現のために力を尽くしたい」(八田会長)との言葉は、純粋な気持ちから出たものだとしても「国民的人気を誇る選抜は他とは別」との意識が透けていた。