総合取引所

数少ない規制改革の目玉、監督官庁の縄張り争いくすぶる

東京証券取引所=28日午後、東京都中央区(桐原正道撮影)
東京証券取引所=28日午後、東京都中央区(桐原正道撮影)

 日本取引所グループ(JPX)と東京商品取引所の経営統合による総合取引所の実現は、最近存在感の薄い政府の規制改革推進会議にとって、数少ない目玉案件の一つ。安倍晋三首相が自ら「ドリルの刃となってあらゆる岩盤規制を打ち破る」と強調する規制改革の主戦場は未来投資会議などに取られがちで、総合取引所構想を経済成長につなげられるかが復権のカギだ。ただ、監督官庁の縄張り争いは依然くすぶっている。

 「総合取引所によるデリバティブ(金融派生商品)市場活性化は極めて多くの人の利益に資するものであり、日本経済のさらなる発展に貢献するものだと強く信じている」