高論卓説

平成は本当に「失われた時代」なのか 杉山仁  

新元号「令和」が書かれた墨書を掲げる菅義偉官房長官=4月1日、首相官邸(古厩正樹撮影)
新元号「令和」が書かれた墨書を掲げる菅義偉官房長官=4月1日、首相官邸(古厩正樹撮影)

 4月に平成が終わり、5月に新天皇が即位し、これに伴い元号が改まり、令和の時代となる。日本は新たな時代を迎える。米ソ冷戦終結後、長い間続いてきたグローバリズムが崩れつつあり、ナショナリズムに回帰する動きが各国で起こり、同時に米中冷戦が開始され、時代が大きく変わってきている。

 巷間(こうかん)では「失われた30年」とか、「敗北した平成」という言葉で、平成時代を否定的に語る言説がジャーナリズム、学者だけでなく経済人にもあふれているが、昭和、平成を通して今日まで職業人として国内外で仕事を続けてきている筆者にはこうした言説に強い違和感を覚える。