戦後最長の景気拡大は「幻」だったか 景気動向6年2カ月ぶり悪化

 港で輸出を待つ自動車=川崎市
 港で輸出を待つ自動車=川崎市

 内閣府が3月の景気動向指数で基調判断を6年2カ月ぶりに「悪化」に引き下げたことで、国内の景気後退の可能性が一段と高まった。米中貿易摩擦などを背景とした想定以上の中国経済の減速で、国内の輸出や生産が打撃を受けた。政府は今年1月で今回の景気拡大期が戦後最長になったとみられるとしていたが「幻」だった可能性もある。(森田晶宏)

 内閣府によると、一致指数の基調判断の公表を始めた平成20年4月以降、基調判断が「悪化」とされた期間は、平成20年6月~21年4月の11カ月間と、24年10月~25年1月の4カ月間の2回。ともに、事後で認定された景気後退期(20年3月~21年3月の13カ月間、24年4月~24年11月の8カ月間)と一部重なる。