偏西風

企業トップのバトン 後継戦略、日本が変わり始めた

 企業のトップ交代は、よく「バトンタッチ」と表現される。トップは長いレースの一部を担うリレー走者、というわけだ。ただし走者としてだけでなく、レースの戦略を組み立てる監督としての能力も求められる。自分はどれだけ走り、何を成し遂げ、次を誰にするのか-。最近、大阪であった2つのバトンタッチをみると、それぞれに苦心と戦略がにじみでていた。

 ◆突然の/例外付き

 「社長になった瞬間から、次は誰にするかずっと考えていた」と農業機械大手、クボタの木股昌俊社長(68)は言う。同社は11月7日、「次」は北尾裕一副社長(63)だと発表した。来年1月1日付で社長に昇格し、木股氏は会長に就く。「社長在任は大体5年と思っていた。計画通りの交代」と話す木股氏だが、自身の社長就任は突然だった。