経済インサイド

携帯機密流出にみるデジタル社会の穴 

ソフトバンクから営業秘密を持ち出した社員が逮捕された楽天モバイルの企業イメージ低下は必至だ(三尾郁恵撮影)
ソフトバンクから営業秘密を持ち出した社員が逮捕された楽天モバイルの企業イメージ低下は必至だ(三尾郁恵撮影)

 ソフトバンクの元社員の男(45)が、楽天モバイルに転職した際に前職の営業秘密を持ち出したとして1月に不正競争防止法違反容疑で逮捕された事件は、さまざまな情報がデータ化され簡単に持ち出すことが可能なデジタル社会の「負の側面」を顕在化させた。特に近年は兼業や副業、企業同士の連携が進み、営業秘密が流出するリスクは増大している。高額な損害賠償を求められるなど営業秘密は入手した側のリスクも大きく、持ち込ませないための対策も含め、対応が急務となっている。

退職直前持ち出し

 「楽天モバイルが当社営業秘密を既に何らかの形で利用している可能性が高い」。元社員の逮捕を受け、ソフトバンクはこうしたコメントを出した上で、楽天に対し営業秘密の利用停止と廃棄を目的とした民事訴訟を起こす考えを示した。同社によると、警察への捜査協力の過程で楽天モバイルの業務用パソコン内に営業秘密が保管されていたのが確認されたのだという。