連続受賞「オーファンズ・ブルース」は23歳女性監督の初長編

映画深層
Messenger

映画「オーファンズ・ブルース」から 写真提供:ぴあフィルムフェスティバル

映画「オーファンズ・ブルース」から 写真提供:ぴあフィルムフェスティバル

 9月のPFF(ぴあフィルムフェスティバル)表彰式で、審査員の1人、俳優の生田斗真(とうま)に絶賛された。「表彰式後にもちょっとお話をさせていただいたが、あそこの意味はこういうことだよね、とすごくよく理解して受け止めてくださった。とてもうれしかったですね」と、グランプリに輝いた「オーファンズ・ブルース」を手がけた工藤梨穂(りほ)監督(23)は、はにかんだような笑顔を見せる。将来が楽しみな新人監督がまた1人、誕生した。

最後の最後に

 今年で40回目を迎えた自主映画の祭典、PFFは、石井岳龍(がくりゅう)、犬童一心、黒沢清、園子温(その・しおん)、李相日(サンイル)ら、現在の日本映画を支える多くの人材を生み出してきた。今年は529本の作品が集まったが、その頂点に選ばれたのが「オーファンズ・ブルース」だった。