偏西風

能公演、パリを魅了 「クール」の神髄 伝統芸能

 「よーっ」。ぽん。深遠な小鼓(こつづみ)の音色がパリの夜に響いた。客席を埋めた観客のほとんどはフランス人。能の謡(うたい)と囃子(はやし)が奏でる日本の伝統的な音楽に聴き入り、アンコールが繰り返される。いま、日本の伝統芸能が海外の人たちの心をとらえている。それはもはやジャポニスム、つまりエキゾチシズムという次元のものではない。「本当の日本を知りたい」という思いの発露ではないだろうか。日本人の精神性が色濃く込められた伝統芸能が日本の真の姿を伝える一助となっている。

 ◆カーテンコール重ね

 10月9日夜、パリのブーローニュの森にあるルイ・ヴィトン美術館。米国の建築家、フランク・ゲーリーが設計したガラス張りの建物は船を思わせるデザインで周囲の緑に溶け込んでいた。

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