米国とイランの緊張…「複合危機」を読み解く

 【カイロ=佐藤貴生】安倍晋三首相は米・イランの軍事的緊張の緩和を目指し、12日からイランを訪れる。イランは周辺国にイスラム教シーア派民兵組織のネットワークを構築しており、戦闘が起きれば別の地域に連鎖的に飛び火し、中東における近年の戦争とは比較にならない規模となる懸念がある。安倍氏の調停が不調に終われば継続しかねない「複合危機」。その実態を分析した。

■装備に格差

 中東の専門家の間では「イランが米に戦争を仕掛ける可能性は小さい」との見方が多い。米軍は5月上旬、中東に空母や爆撃機を派遣。地対空ミサイル「パトリオット」の追加配備も表明した。カタールやバーレーンの軍事基地から、ペルシャ湾を挟んで対岸のイランの動向を監視する。