データ流通、石油と同じ「自国主義」台頭 しのぎ削る米中

 米中が相互に追加関税をかけ合う貿易摩擦に突入して1年が経過する中、個人の購買履歴など、さまざまなデータの流通をめぐっても、米中の覇権争いが激化している。新興国の間では、データは自国のものとする“ナショナリズム”が台頭。日本が目指すデータ流通のルール作りに向けた道のりは険しい。(大柳聡庸)

 ■「大阪トラック」宣言の直後に

 「成長のエンジンであるデータ流通のルール作りは急務だ」。安倍晋三首相は先月28日の20カ国・地域(G20)首脳会議(サミット)の特別イベントで、「大阪トラック」と名付けたデータの自由な流通に関するルール作りの開始を宣言した。だが、首相を挟んで着席した米中首脳は早速、さや当てを繰り広げた。