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EU人事に根深い病巣 三井美奈

5日、パリのユネスコ本部で、演説するフランスのマクロン大統領(共同)
5日、パリのユネスコ本部で、演説するフランスのマクロン大統領(共同)

 欧州連合(EU)の次の首脳人事が決まった。欧州委員長、欧州中央銀行(ECB)総裁の主要2ポストをドイツとフランスで分けた。采配を振るったマクロン仏大統領は「勝者」と評されるものの、事は簡単に収まらない。

 欧州委員長にドイツのフォンデアライエン国防相(60)を推したのは、マクロン氏だ。3年後に大統領選を控え、EUを思い通りに動かすには最適と考えた。国防相は昨年秋、マクロン氏が「欧州軍」創設を訴えた際、「近い将来できるでしょう」と同調した。仏語も堪能。何より、メルケル独首相の側近である。