サッカーでつなぐ ホームレス、引きこもり経験者 大阪のNPO法人が練習会

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 ホームレスや引きこもり経験者ら社会から孤立しがちな人たちが年齢や立場に関係なく、サッカーを楽しむ練習会が大阪で開かれている。ホームレス支援から始まった取り組みだが、今ではさまざまな立場の人が参加する場となり、全国的な大会開催にも広がっている。関係者は「社会から孤立している人をスポーツでつなぎたい」と意気込んでいる。(北野裕子)

 

 主催しているのは、ホームレスら生活困窮者の支援を行うNPO法人「ビッグイシュー基金」(大阪市北区)。ホームレスを対象に毎年開かれているサッカーの世界大会「ホームレス・ワールドカップ」を目指すチームを応援するために約10年前に始めた。当初はホームレスだけだったが、現在は引きこもり経験者ら、さまざまな立場の人が集まるようになっている。

 同法人職員の川上翔(しょう)さん(26)は「生きていくには生きがいや希望が必要。立場に関係なく、一緒にスポーツを楽しむことで人と人とをつなぎたい」と話す。

 同法人で支援を受けている男性(51)は「ホームレスは敬遠されがちだが、ここはいろんな人と話せる。練習会は生活の張り合いになっている」。別の男性(30)は「自分の居場所になった」と語る。練習会などに参加してホームレス生活から脱却した人もいるという。

 サッカーで社会復帰を支援する取り組みは、大会開催にもつながっている。平成27年には「多様性」を意味する言葉から名付けた「ダイバーシティカップ」を東京で初めて開いた。今年5月には大阪でも開催し、LGBT(性的少数者)や精神疾患患者ら100人超が集まり、盛り上がりを見せている。

 練習は毎月2回、扇町公園で行われている。日程は同法人のホームページに掲載されている。今月10日には大阪市西成区で引きこもりについて理解を深める交流イベントを開催する。川上さんは「練習は誰でも参加が可能。より多くの人が集う場になってほしい」と話している。

 問い合わせは同法人(06・6345・1517)。