
関東地方に住む高校2年の女子生徒が初めて親からスマートフォンを買ってもらったのは、高校に入学した昨年の春だった。
真っ先にしたのは、無料通信アプリ「ライン」などの会員制交流サイト(SNS)への登録。仲の良い友達や共通の趣味を持つ見知らぬ人たちと「つながった」。関係やテーマごとにグループをつくり、メッセージを投稿した。
話題は、好きなアニメやK-POP。ネットを介した“おしゃべり”は楽しかった。学校のクラスメートと面と向かって話すときより、気を使わずに済む。「自分のことを分かってくれる人が、そこ(スマホの中)にいる」と感じた。
食事中や入浴中、ベッドの中。気づけば片時もスマホが手放せなくなっていた。目の前の家族や級友より、顔も知らないネットの“友達”。学校をサボり、公園でずっとスマホを使っていたこともあった。見かねた母親から注意されると、「キレて」暴れた。