偏西風

世界に誇る芸能文化 文楽は大阪の格を上げる 亀岡典子

文楽「寺子屋の段」の一場面。忠義のため、わが子を身替わりにした松王丸(吉田玉男)の苦悩は、いつの時代も人々の涙を誘う。今月、大阪・国立文楽劇場「文楽鑑賞教室」で上演されている(国立文楽劇場提供)
文楽「寺子屋の段」の一場面。忠義のため、わが子を身替わりにした松王丸(吉田玉男)の苦悩は、いつの時代も人々の涙を誘う。今月、大阪・国立文楽劇場「文楽鑑賞教室」で上演されている(国立文楽劇場提供)

 オペラやバレエで知られるパリ、ミュージカルのロンドンはもちろんだが、ルーマニアのシビウのようにそれほど知られていなかった小都市が、国際演劇祭をきっかけに芸術の町として世界に知られるようになったケースがある。文化が都市の格を上げた好例である。大阪には日本の三大古典芸能のひとつ、人形浄瑠璃(じょうるり)文楽がある。生身の人間より繊細な動きで「日本人の心」を表現する文楽は、私たちが想像する以上に海外で人気を誇る。大阪の都市格をあげる最強のコンテンツといえるのではないか。

「勉強」と「楽しみ」

 「東京の人は勉強で見る。大阪の人は楽しみで見る」