「ミロ」爆売れの理由 強い子と親も愛飲する消費者心理

 長年親しまれているココア味の麦芽飲料「ミロ」が「爆売れ」して販売休止となっている。ツイッターなどのSNSで栄養価に注目した書き込みが広がり、前年比約7倍(数量ベース)の注文が続き供給量を大きく上回ったためだ。SNSでは「ミロ活」という造語まで飛び交う過熱ぶり。製造元のネスレ日本は「大々的にプロモーションした覚えはないのに」と驚きを隠せず、来年3月の販売再開を目指す。人気の背景には新型コロナウイルスによる社会不安のなか、安心の定番商品を求める消費者心理が働いたようだ。(田村慶子)

「爆売れ」して販売休止となっている「ミロ」(ネスレ日本提供)
「爆売れ」して販売休止となっている「ミロ」(ネスレ日本提供)

シンガポールから輸入

 「いくら話題になっても、買ってもらえないのが本当に心苦しい」

 ネスレ日本の広報担当者はこう話し肩を落とす。同社は9月末にもミロ3製品のうち、主にスーパーやドラッグストアで展開する240グラムの袋入りタイプを販売休止にし、11月16日にようやく販売再開にこぎつけたばかりだった。

 再開後も注文の勢いは止まらず、今度は全3商品(240グラム入り、700グラム入り、スティック5本入り)の販売を止めざるをえなくなった。

 原料をシンガポールから輸入しているため供給態勢を整えるのに時間を要すといい、担当者は「このような事情で販売休止になった記憶はない」と話す。

寝起きが改善?

 「鉄分が取れる」「飲み続けたら寝起きが改善した」-。

 ツイッターに消費者の書き込みが広がり始めたのは7月ごろ。店頭で品切れが相次ぎ、「ミロ活」という造語まで飛び交い、インターネット上ではミロを高値で売る動きもみられた。新型コロナの感染拡大で体調に不安を感じる人が増えたことに加え、テレワークなどで在宅時間が長くなったことから、「手軽に栄養を取れるミロが注目されたのではないか」と同社はみている。