司馬遼太郎 没後25年

作家・澤田瞳子さん「司馬作品、短編で魅力に目覚めました」

「『街道をゆく』を手に、旅をしたこともあります」と話す澤田瞳子さん=京都市中京区(寺口純平撮影)
「『街道をゆく』を手に、旅をしたこともあります」と話す澤田瞳子さん=京都市中京区(寺口純平撮影)

 古代を中心とする歴史小説に定評のある作家・澤田瞳子(とうこ)さん(43)は、数ある司馬遼太郎さんの作品の中でも、とりわけ短編小説にひかれるという。「司馬さんは、大きな歴史の流れを長編で追い、短編では時代の裏側を生きた人々に視線を注いでおられます」。そして、歴史小説家にとって司馬さんは、常に意識する存在だという。(横山由紀子)

人情のでこぼこに味があって…

 《司馬作品との出合いは長編からだった》

 母(作家の澤田ふじ子さん)の仕事の関係で、家に歴史小説がたくさんありましたから、司馬さんの作品は中学生くらいの頃から読んでいました。最初は長編から手に取り、正直あまり入り込めなかったのですが、高校生の時に短編を読んで、その魅力に目覚めました。