酒量半減、「一生通う」人も 筑波大病院に「アルコール低減外来」4月開設

 筑波大付属病院(茨城県つくば市)は4月1日から「アルコール低減外来」を開設する。飲酒による健康被害を減らすため、「断酒」にこだわらず「減酒」につなげるのが目的だ。飲酒で悩む全ての人を診療対象とする同外来の設置は日本の大学病院では初めてで、飲酒習慣で苦しむ人に朗報となりそうだ。(篠崎理)

市民病院で試行、高い満足度

 筑波大付属病院は、平成31年1月、連携している北茨城市民病院付属家庭医療センター(茨城県北茨城市)内に、飲酒の悩みを抱えている人を対象にした「飲酒量低減外来」を試行的に開設し診療を行ってきた。毎週木曜午前に、吉本尚(ひさし)准教授(41)ら総合診療医が診察している。

大学病院で初めてアルコール低減外来が設置される筑波大付属病院=茨城県つくば市天久保(篠崎理撮影)
大学病院で初めてアルコール低減外来が設置される筑波大付属病院=茨城県つくば市天久保(篠崎理撮影)

 反響は大きく、開設以来、予約はほぼいっぱいの状態。患者は50~60人で、診療継続率が高いのが特徴だ。短い人で約3カ月だが、開設以来ずっと通っている人も多い。患者の診療前の平均飲酒量は日本酒換算で1日約5合だったが、治療を続け半分以下になっているという。

 吉本准教授は「『通っていないと元の飲酒量に戻ってしまうので一生通う』という人がほとんど。患者の満足度も高く、スタッフも自信を持っている」という。

 筑波大付属病院は、北茨城市民病院での取り組みに一定の成果があったとして、大学病院への設置を決めた。