子供の近視は巣ごもり弊害? 母親24%「視力低下を実感」

 新型コロナウイルスの影響による在宅時間の増加に加え、オンライン授業をはじめとする教育のデジタル化が進み、子供の視力低下が懸念されている。製薬会社の調査によると、小学生以上の子供を持つ母親の4人に1人がコロナ禍前と比べ、わが子の視力低下を実感。日常的に目を酷使する生活に専門家からは近視の進行を危ぶむ声が出ており、国も実態調査に乗り出した。(地主明世)

スマホやゲームに熱中

 「学校の授業で黒板が見えにくくなって…。全然見えなくなったらどうしようと心配しています」

近視の治療のため眼科を受診した女子児童(手前)=4月13日午後、大阪市西区
近視の治療のため眼科を受診した女子児童(手前)=4月13日午後、大阪市西区

 4月中旬、大阪市西区の「つじもと眼科クリニック」を受診した小学6年の女子児童(11)が打ち明けた。以前から近視で通院していたが、新型コロナによる休校などで自宅にいる時間が増え、「ゲームにはまった」と振り返る。

 最大で5時間を費やす日もあり、近視が進行。1日3度の点眼が欠かせなくなった。「今は絵を描いたり本を読んだり、暇な時間をゲーム以外で過ごす方法を工夫しています」