浪速風

春、注意しつつそぞろに歩く

 春のそぞろ歩きは無理もない。二十四節気の啓蟄(けいちつ)の知らせも聞いた。冬籠もりをしていた虫も穴から出てくるころである。柳の浅緑が陽春を含んでそよぎ、雪柳は小さい花を連ね始めた。「春の野や何に人行き人帰る」。正岡子規の句には春を愛する心情がにじんでいる。