野党ウオッチ

「改憲」訴えていた社会党の矜持はいずこへ

憲法記念日の護憲派集会で、安倍晋三政権下での憲法改正反対を訴える社民党の又市征治党首=5月3日、東京都江東区(寺河内美奈撮影)
憲法記念日の護憲派集会で、安倍晋三政権下での憲法改正反対を訴える社民党の又市征治党首=5月3日、東京都江東区(寺河内美奈撮影)

 社民党は9日の衆院憲法審査会で「安倍晋三首相が唱える2020年明文改憲施行の方針に断固反対」(照屋寛徳衆院議員)と主張し、相変わらずの「頑固に護憲」論を展開した。ただ、その前身の社会党が終戦直後、GHQ(連合国軍総司令部)が監修した「憲法改正草案」に強い異論を唱え、修正や新憲法制定後の憲法改正を強く訴えていた事実を知る人はどれほどいるだろうか。

 駒沢大の西修名誉教授の近著『証言でつづる日本国憲法の成立経緯』(海竜社)には、73年前の帝国議会を舞台に、与党を圧倒する迫力で日本国憲法に関する議論をリードした現在の野党の矜持(きょうじ)が詰め込まれている。

 GHQの改憲草案は、昭和21(1946)年の帝国議会で審議された。これを舌鋒鋭く批判し、全条文に反対を貫いたのは、今は一転して一切の改憲を許さない共産党だ。