10月18日

産経抄
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 東欧出身のルースティッヒといえば、シカゴのギャングのボス、アル・カポネからも大金を巻き上げた希代の詐欺師である。パリに滞在中の1925年、エッフェル塔が修理を必要としているとの記事を新聞で読み思いつく。

 ▼自ら「逓信省長官代理」と名乗り、金属スクラップ業者を呼び出して告げた。塔の修理はコストがかかり過ぎるので、取り壊してスクラップとして売ることにした。大乗り気の業者の耳元に、賄賂を持ちかける。まんまと札束をせしめたルースティッヒは、ウィーン行きの列車に飛び乗った(『詐欺とペテンの大百科』青土社)。