10月22日

産経抄
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 2015年に第2次探検隊として水星に降り立った2人の宇宙飛行士は、たちまちトラブルに巻き込まれる。太陽熱から身を守るために必要な物質を取りに行ったロボットが、戻ってこない。10年前に第1次探検隊が残していった、旧型ロボットとともに捜索に向かう。

 ▼SF小説の巨匠、故アイザック・アシモフが1942年に発表した『堂々めぐり』である。「水星はかねて太陽系の中でも悪運につきまとわれる星と言われているが、これはまたひどいくじをひいたものだ」。2人は嘆く。