10月24日

産経抄
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 日本の人口の増減がわかるのは、江戸時代の後半からである。8代将軍吉宗が、1721年から調査を命じたからだ。科学史家の板倉聖宣(きよのぶ)さんによると、当時を境にして日本全国の人口は、減少に転じる。それに伴う年貢収納量の変化は、幕府にとって重大問題だった。

 ▼もちろん、地域によって事情が違う。長州藩や薩摩藩ではむしろ増加していた。つまり明治維新とは、江戸時代後半にも経済成長を続けていた西南諸藩が、停滞した関東・東北勢を圧倒して起こした革命だった(『日本史再発見』)。