11月5日

産経抄
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 「先祖の話ができる人はうらやましい」と先月のコラムで書いた。突然の訃報が届いた江波杏子さんもその一人である。江戸・千駄ケ谷の植木屋平五郎は、新選組の沖田総司をかくまい、最期をみとった人物として、新選組ファンによく知られている。江波さんはその玄孫(やしゃご)にあたる。

 ▼往年の映画ファンにとって江波さんは、何と言っても賭博のつぼ振り師・昇り竜のお銀であろう。昭和41年公開の「女の賭場」は、若尾文子さんが主演するはずだった。自宅の浴室でころんでケガをした若尾さんの代役で起用されたのが、江波さんである。