11月19日

産経抄
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 旧東ドイツの警備隊員、コンラート・シューマンさんは同僚の兵士から、東西ドイツを隔てるベルリンの壁の建設が始まった、と聞かされた。1961年8月時点では、まだ有刺鉄線しかない。シューマンさんは、脱出を決意する。

 ▼たまたま西ドイツ側から撮影中だったカメラマンは、シューマンさんの不審な動きに気づいていた。次の瞬間、銃を肩にかけたまま鉄線を飛び越える瞬間を見事にとらえた。「自由への跳躍」と名付けられた写真は、世界的に有名となる。