12月11日

産経抄
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 日本の女子フィギュアスケートの歴史を遡(さかのぼ)れば、稲田悦子さんに行き着く。1936年に行われたガルミッシュパルテンキルヘン(ドイツ)冬季五輪に、日本女子として初めて出場した。

 ▼「あの少女は何をしにきたのか」。ロイヤルボックスにいたヒトラーが、身長130センチに満たない12歳の少女が入場行進するのを見てつぶやいたという。それでも26人中10位の成績だった。メダルが期待された次の冬季五輪は、戦争の影響で中止となる。