国民に高い人気を誇る日本のマラソン界にも、夜明け前の時代はあった。日本が初参加した1912年ストックホルム五輪にこぼれ話がある。マラソン代表に選ばれた選手が辞退を願い出た。「荷が重過ぎる」と。
▼選手団長の嘉納治五郎は、意を尽くして翻意を促している。欧米との差を埋めるため、誰かが捨て石にならなければならない。「日本スポーツ界の黎明(れいめい)の鐘となれ」。この一言で世界と戦う腹を固めたのが、今年のNHK大河ドラマの主人公となる金栗四三である。
国民に高い人気を誇る日本のマラソン界にも、夜明け前の時代はあった。日本が初参加した1912年ストックホルム五輪にこぼれ話がある。マラソン代表に選ばれた選手が辞退を願い出た。「荷が重過ぎる」と。
▼選手団長の嘉納治五郎は、意を尽くして翻意を促している。欧米との差を埋めるため、誰かが捨て石にならなければならない。「日本スポーツ界の黎明(れいめい)の鐘となれ」。この一言で世界と戦う腹を固めたのが、今年のNHK大河ドラマの主人公となる金栗四三である。