産経抄

2月3日

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 明治生まれの詩人、坂村真民に『二度とない人生だから』という情味豊かな一編がある。一輪の花に愛を注ごう、一匹の虫も踏まぬよう心しよう-と誓った詩はこう続く。〈一ぺんでも多く/便りをしよう/返事はかならず/書くことにしよう〉。

 ▼少女の切実な訴えが、この詩を思い出させる。学校のアンケートには〈ひみつをまもります〉と書いてあり、少女は包まずに答えた。父親から暴力を受けている、と。実名で。「けられて今もいたい」「先生、どうにかできませんか」。虐待で命を落とした千葉県野田市の栗原心愛(みあ)さん(10)である。