産経抄

5月1日

 作家の山本周五郎が、昭和32年の暮れに発表したエッセーでぼやいていた。どうしてこんな寒い季節に「おおみそか」と「新年」を隔てる木戸を設けたのか、と。

 ▼青葉の季節の5月なら、もっと明朗な気分で過ごせるだろうに、というのだ。周五郎のアイデアは、意外な形で実現した。10連休の最中の今日、「平成」から「令和」へと続く木戸が静かに開かれる。