産経抄

5月3日

 「遠慮のかたまり」という言葉は関西で生まれたらしい。たとえば、お土産に箱入りのまんじゅうをいただいたとする。最後に残った一つに手を出しづらい状態を指す。他人に対して控えめに振る舞う。「遠慮」の説明として辞書の最初に出てくる。

 ▼語源となったのは、『論語』にある孔子の言葉である。「人無遠慮、必有近憂」。「遠い将来を(見通して)熟思する(あらかじめ備える)ことがないと、きっと近くに心配事が起きる」。