産経抄

5月4日

 唐突に作家、池波正太郎さんの代表作の一つ『剣客商売』で、主人公の秋山小兵衛が説いたセリフが頭に浮かんだ。「人の世は、みんな、勘ちがいで成り立っているものなのじゃよ」。4月29日付の韓国紙、中央日報の福田康夫元首相のインタビュー記事を読んでのことである。

 ▼福田氏は、日韓関係について語っていた。「日韓がアジアを動かし、世界の方向性を決める時代になる。両国が力を合わせれば1+1=3となる効果を出せるが、今は1+1=1・5しか作り出せていない」。小欄には近い将来、日韓が力を合わせて相乗効果を生む姿などとても想像できないのだが。