産経抄

6月3日

 「8050問題」という言葉がある。80代の親が、50代の子供の生活を支えている状態を指す。背景にあるのは、子供の引きこもりの長期化だ。さらに親世代の介護が始まると、兄弟姉妹の生活も脅かされるようになる。

 ▼小紙WEB編集チームの飯塚友子記者のケースがそれに当てはまる。この2年間認知症の母(83)の介護に加えて、定職に就かずに実家に居続ける次兄(50代)と向き合ってきた。雑誌『正論』7月号の新連載「わが家を襲った『8050問題』」で、その悪戦苦闘の日々をつづっている。