産経抄

6月13日

 大地震が相次ぎ、富士山が噴火、やがて日本列島が海にのみ込まれていく。昭和48年に刊行された小松左京さんの『日本沈没』は空前のベストセラーとなった。未曽有の危機にどう対処するのか。学者グループは不眠不休で議論した結果、4つの案を首相に示した。

 ▼その1つは、日本民族は滅んでもいい、との衝撃的な内容である。やはり大ヒットした映画では、丹波哲郎さんが首相を演じていた。「もうこのまま何もせん方がいい…か」。この案を受け取って、目に涙があふれてくるシーンは心に残った。