産経抄

6月24日

 先の大戦で米軍に「パーフェクトゲーム」と言わしめた日本軍の作戦がある。76年前、昭和18年6月から7月にかけたちょうどいまごろ秘(ひそ)かに準備が進められた。米軍の包囲をかいくぐり、陸海軍将兵5200人を救出して「奇跡」といわれた。

 ▼舞台は北のアリューシャン列島の「キスカ島」。その名を知っていても、作戦に至る苦難を知る人は、いまではあまり多くないだろう。率いた海軍の木村昌福(まさとみ)中将を描いた『キスカ撤退の指揮官』(将口泰浩著)が光人社NF文庫に加わったのを機会に読み返した。