産経抄

7月18日

 宮沢賢治の有名な詩『雨ニモマケズ』は、遺品のトランクにあった手帳に鉛筆書きされていた。その一節、「ヒドリノトキハ ナミダヲナガシ」の解釈をめぐって、研究者の間で今も論争が続いている。

 ▼詩が地元紙で公表された際、「ヒドリ」は「ヒデリ(日照り)」と直された。賢治が書き間違えたのだろう、と記者が判断したからだ。ところが、原文通りが正しいとする説が現れた。「ヒドリ(日取り)」は日雇い稼ぎを意味し、農民の苦しい生活を表現しているというのだ。