産経抄

8月10日

中止となった「表現の不自由展・その後」=名古屋市の愛知芸術文化センター
中止となった「表現の不自由展・その後」=名古屋市の愛知芸術文化センター

 日本列島を酷暑が襲う最中、事態はさらに過熱している。愛知県の国際芸術祭の企画展「表現の不自由展・その後」が中止された問題は、マスコミやインターネットでさまざまな論点をめぐり論争を巻き起こしたほか、首長同士の非難の応酬にも飛び火した。

 ▼企画展には、慰安婦像や昭和天皇とみられる人物の顔が剥落した銅版画「焼かれるべき絵」などが展示されていた。脅迫文が送りつけられたため、芸術祭実行委員会会長の大村秀章愛知県知事が安全上の理由で中止を決めたが、騒動は一向に収まらない。