産経抄

8月17日

 片思いは切ない。一途(いちず)であればあるほど、滑稽に映ることもある。韓国の文在寅(ムン・ジェイン)大統領は15日、日本統治からの解放を記念する光復節での演説で北朝鮮に改めて求愛した。「経済協力が速度を上げ、平和経済が始まれば、いつの日か自然と、統一が現実のものになるはずだ」(16日付読売新聞朝刊)。

 ▼ところが、北朝鮮側はつれない。対韓窓口機関、祖国平和統一委員会は16日の報道官談話で文氏が南北対話を訴えたことを批判し、あっさり袖にした。「南朝鮮(韓国)当局者らとこれ以上、話すべきこともなく、再び対座する考えもない」。けんもほろろの拒絶である。