産経抄

8月26日

 郊外に越して何が良かったかといえば、駅まで歩いているだけで、季節の移ろいが肌で感じられることだ。ご近所に田んぼが結構、残っているのもうれしい。ほんの少し前までひょろひょろだった青苗が、灼熱(しゃくねつ)の太陽を浴びてぐんぐん丈を伸ばし、いつの間にか穂をつけていた。

 ▼子供も稲のようにすくすく育ってほしい、というのは親の勝手な願いだが、そうは問屋が卸さない。多くの学校で夏休みの最終週となる今週は、教育関係者や親が最も気をもむ一週間である。