産経抄

9月16日

 日本で初めてのマラソン大会は、神戸-大阪間で開催された。明治42(1909)年に大阪毎日新聞(毎日新聞の前身)が主催した「マラソン大競走」である。きっかけは、大阪毎日の関係者が観戦した前年のロンドン五輪のマラソンだった。小柄な日本人向きの競技だと気づき、選手の育成を思い立った。

 ▼予選を通過した20人によるレースで優勝したのは、岡山県北部の村で暮らす、在郷軍人の金子長之助(25)だった。山仕事で鍛えた強靱(きょうじん)な足腰が物を言った。授与された賞金300円は、現在では数百万円にも相当する。