産経抄

9月26日

 「先生、気層のなかに炭酸ガスがふえて来れば暖かくなるのですか。」「それはなるだろう。地球ができてからいままでの気温は、たいてい空気中の炭酸ガスの量できまっていたと言われるくらいだからね。」。

 ▼宮沢賢治が、昭和7(1932)年に雑誌に発表した『グスコーブドリの伝記』の一節である。主人公は、火山を人工噴火させて噴出する二酸化炭素で地球を暖め、東北地方の冷害を防ごうとした。