産経抄

10月13日

 政府が発行する貨幣は6種類ある。そのうちの1つはお目見えして以来、意匠と素材が変わっていない。公募されたデザインは、表と裏で別の人による作品が選ばれた。表側に刻まれた「若木」は伸びゆく日本の象徴だという。お分かりだろうか。

 ▼答えは、昭和30年発行の一円玉である。昨年までの製造累計は443億枚余りで、他の硬貨より群を抜いて多い。折れ線グラフにすると、昭和39~40年、平成元~3年などいくつかの山がある。東京五輪や消費税導入といった国が動く出来事を支えた功労者だろう。