産経抄

10月31日

 29日付の社会面では、「永遠のマドンナ」と呼ばれた女優、八千草薫さんの88年の生涯が紹介されていた。同じ紙面には、エッセイスト、木村梢さん(92)の訃報も載っていた。黒澤明監督の「七人の侍」などに出演した俳優、木村功さんの夫人である。

 ▼文筆家としてのデビュー作となった『功、大好き』の題は、木村さんが死期の近づく病床の夫の耳元でささやいた言葉から取られた。目を少し開いた夫は、「ばかアー」とテレたように笑った。直球ど真ん中の夫婦愛の物語は、ベストセラーになった。