産経抄

11月16日

 「暗いから見えない。電気をつければいいじゃないか」。小泉純一郎首相(当時)は平成17年11月、天皇が神々に新穀をささげ、自身も召し上がり収穫に感謝する祭祀(さいし)、新嘗祭(にいなめさい)に参列した際に声を上げた。周囲には「だから皇室は、もっと開かれなければならないんだ」と語った。

 ▼同席した三権の長らの証言である。何かと型破りな小泉氏らしくこんなエピソードもある。天皇、皇后両陛下に三権の長らが祝賀を述べる国事行為、新年祝賀の儀では宮内庁の燕尾服(えんびふく)着用の要請には応じず、儀礼上ふさわしくない紋付き袴(はかま)で通して訴えた。「皇室ももっと改革が必要だ」。