産経抄

11月27日

 1960年の米国大統領選で、リチャード・ニクソン氏と熾烈(しれつ)な争いを繰り広げていたジョン・F・ケネディ氏は、宗教問題に苦しんだ。総人口の8割を占めるキリスト教徒のなかで、ケネディ氏は少数派のカトリックだった。

 ▼多数派のプロテスタント側からは、こんな懸念が指摘されていた。もしバチカンのローマ教皇(法王)の意向と米国の国益が対立した場合、大統領は正しい判断を下せるのか、と。ケネディ氏は演説で政教分離の原則を貫く決意を表明して、なんとか乗り切った。