海が荒れたとき、船をどう操るか。旧海軍に伝わる操舵(そうだ)の心得がある。「荒天のときは風に向かえ」。
▼先の大戦に海軍士官として出征した中曽根康弘氏にはその教えが刻まれていた。首相として初めて臨む組閣を前に「風に向かって立つという心境だ」と述べている。昭和57年晩秋の就任時、日米関係は安保をめぐり戦後最悪といわれた。訪米時の「不沈空母」発言は世論騒然の強風を招きながらも、日米の距離を縮めている。
海が荒れたとき、船をどう操るか。旧海軍に伝わる操舵(そうだ)の心得がある。「荒天のときは風に向かえ」。
▼先の大戦に海軍士官として出征した中曽根康弘氏にはその教えが刻まれていた。首相として初めて臨む組閣を前に「風に向かって立つという心境だ」と述べている。昭和57年晩秋の就任時、日米関係は安保をめぐり戦後最悪といわれた。訪米時の「不沈空母」発言は世論騒然の強風を招きながらも、日米の距離を縮めている。