産経抄

12月6日

 アフガニスタン北東部に連なるヒンズークシ山脈は、氷河時代の遺物といわれるアゲハチョウの一種が生息することで知られる。10歳のころから、昆虫に夢中になっていた中村哲さんにとって、一度は訪れてみたい場所だった。

 ▼昭和53(1978)年、すでに医師になっていた中村さんは、地元福岡の山岳会の遠征隊に加わり、ようやく夢をかなえた。現地に親しみを抱いた中村さんは6年後、ハンセン病治療のために、パキスタン・ペシャワルの病院に赴任する。